「普段旅行に行かない消費者が、旅行を自分ゴト化した過程を可視化し、自分ゴト化"ストーリー"と、自分ゴト化に効果のある"打ち手"から、新規旅行客の獲得プランを検討しましょう。」
【分析の背景と概要】
近年は消費者の購買を直接促す広告よりも、購買に至るプロセスを促進することを目的とした広告を計画するケースが増えています。例えば今回の例の「旅行」の場合、そもそも「忙しいから旅行に行けない」と思っている人にツアーの内容と価格のみをコミュニケーションしても、自分にとって旅行は関係のないことだと思っている以上、パック旅行を買ってくれるとは考えにくいでしょう。
広告がこういった問題に取り組む際には、消費者が旅行に行きたいと感じられるコンテクストを作り出し、旅行に行くことを徐々に"自分ゴト"としてもらって初めて、具体的に旅行の計画を検討し、その結果、旅行代理店のパック旅行商品や、航空券や宿が売り上がるというプロセスを経ていると仮説立てられます。そこで、本レポートでは、この"自分ゴト"の過程に注目して分析を行います。今回の例のように「旅行」という「コト」を自分ゴト化する事例だけではなく、具体的な商品が"自分ゴト"とすることで、商品やブランドとの絆を深め、より強く顧客をつなぎとめることにも応用が可能です。