商品に対する消費者行動を診断する
「診断レポート」

 「診断レポート」は、特定の商品の消費者行動全体を定量的に診断するレポートです。商品を見聞きしたことがある消費者の行動類型の判別や、商品購入の決め手の把握、商品を買わない・足切してしまう原因の把握、KGIに影響する消費者の態度・気持ちの把握を行います。特定商品の購買行動全体を把握できるため、商品に対して取り組むべき課題を把握し、次のアクションへ繋げることができます。

商品の買われ方・選ばれ方を、
「決め手」「足切要因」「行動類型」「KGI」で診断する。

 「診断レポート」は、特定の商品の消費者行動の全体像を定量的に把握する為のレポートです。診断レポートは作成の依頼を受けた後に、指定の商品の回答データを回収する為のネットアンケート調査を実施し、指定商品を見聞きしたことがある消費者の回答結果を基にレポートを作成します。



【決め手と足切り】

 レポートではまず、消費者が当該商品を最終的に選んだ決め手と、足切した(買わなかった)理由を集計し、最も高かった項目が記載されます。次に、レポート中段にて消費者行動の段階を1「知覚」、2「動機」、3「関与」、4「態度」、5「意思決定」、6「購買(KGI)」、7「購買後」に分け、各段階の消費者行動について診断を行います。

【消費者行動類型】

 1~5及び7については、消費者行動図鑑で定義した行動類型に基づき、当該商品の買われ方を各段階ごとに判別します。各行動類型に該当する消費者にはそれぞれ特徴があり、対応策が考えられます。例えば商品が「身体的リスク先行型」と消費者に捉えられているのであれば、商品に対して「体に悪そう」「肌に合わないかもしれない」等といったリスクを感じていると考えられる為、リスクと感じている要因を特定し、コミュニケーション等でリスクを解消またはより魅力的なベネフィットで打ち消すことが対策として考えられます。(行動類型一覧はコチラを御覧ください)

【KGIとドライバー・ボトルネック】

 「6.購買(KGI)」については、調査データ回収前に事前に任意のKGIを設定できます。FMCGであれば「リピート購買」等を設定することや、「ファン化」や「資料請求」等も設定できます。このKGIについては類型の判別を行うのではなく、消費者のどのような態度・気持ちがKGIのドライバーとなるかを定量的に解析してレポートに掲載しています。



 図では「購買」した人は15%と出ていますが、マーケティングでは勿論このKGIを高めるための指針を定める必要があります。レポートでは「購買」を向上させるために有効と言える説明変数(好き、満足、よく見聞きする など)と、逆に「購買」を阻害していると言える説明変数(違和感がある など)を掲載しています。このレポートからは例えば、「よく見聞きする」ことは購買を喚起する成功要因の一つとして考えられ、逆に「違和感がある」ことは購買を阻害している原因と考えられます。更に具体的な施策を分析で導き出すには、ドライバーレポートや、ボトルネックレポートを併せて分析する必要があります。


 以上のように、当該商品のターゲット消費者がどのような行動をしているかを、消費者行動類型と、定量アンケートの分析結果から読み解き、決め手や購買促進要因といった「成功要因」と、足切り理由や購買阻害要因等の「失敗要因」の全体像を広く把握できます。

 また、診断レポートは定型の調査項目やアンケート画面をすでに用意している為、ネットアンケート上で出現率の高い商品であれば3日程度でレポート納品することも可能ですので、商品の買われ方を早く、定量的に、全体像を把握したい場合にご活用いただけます。ですが、診断レポートで特定した課題から、さらに詳細な成功要因/失敗要因の分析と具体的な打ち手の示唆や、消費者の詳細なコンテクストの把握も行う為には、「ドライバーレポート」「ボトルネックレポート」「カスタマージャーニーレポート」を併せて用いる必要があります。